「気づかせてくれた子育て・・・育て直しとこれからの生き方、わたしの人生、楽しく生きる」
私はこの発表をきっかけに人に伝える、伝わる難しさと言うことをまた1つ学びました。
どんな言葉を使ったら伝わるのか、伝えることができるのか、感情はどうなのかそんな事を思いながら練習をしました。
まだ学びの途中ですが聞いてください。
タイトルは「気づかせてくれた子育て・・・育て直しとこれからの生き方、わたしの人生、楽しく生きる」です。
愛情より優先してしまったモノ、心理学との出会い、学んだから気づいたこと、実践してみたこと、これからの私と育て直し、こんな話をしたいと思います。
自己紹介
私は道家亜紀と言います。家族構成は4人家族。主人と社会人の娘、大学3年生の娘3匹のワンコに1匹の猫とにぎやかに暮らしています。
今日は大学3年生の娘の事を話したいと思います。
2人の娘たちについて
二人の娘たちは小さい頃から剣道をしてきて、家族で一生懸命に取り組み、実力をつけてきました。個人にこだわり市大会から地区大会、県大会、全国大会まで行くことができました。進路もその剣道で大学まで進みました。(一芸は身を助けるといいますがまさにこれです!)
実はこれまで順調と思っていた次女との親子関係にひずみがでていたのです。それは大学進学に関しての意見の食い違いから始まった事がきっかけでした。今までの不満などが一気に噴き出しました。両親の知らない所での次女の行動です。普段の生活の様子から分からなかった乱れた生活でした。それは高校に入学して少し経った頃から始まっていました。
大好きな剣道に対して他の子との熱量の違いが大きかったり、友達関係の築き方などいろんな面で辛い思いをしてきた事に私自身が気付けていなかったのでした。SNSで知らない子と繋がり隠れて遊びに行く、夜中に家を抜け出し遊びまわる、学校に行かない、挙句の果てには自傷行為まで。日々増えていくリスカの傷、ピアスの数、
もうその頃には機能不全を起こしていたのだと思います。
この機能不全というのは問題を抱えているのが本人ではなく家族全体が原因となり、うまく機能していない状態です。我が家でいうと次女が問題ではなく、子供の気持ちを考えず、自分の考えを押し付け、常に能力以上の事を求めてしまう私たちと次女との家族のバランスが崩れ、うまく機能していない状態の事です。
そのころの私は在宅ワークで毎日次女の監視で疲れ、仕事が息抜きとなった主人も精神的に不安定になりはじめました。これでは共倒れになってしまうと思い私は必死でした。今思うと、どう過ごしていたのかあまり記憶にありません。1日1日、必死に過ごしていました。毎日次女との話し合いから家族での話し合い、泣き叫び、物が壊れ、本人の好きなように過ごさせ、私たちも次女にとことん付き合い1年近く過ごしました。
そして今、ようやく3年が過ぎようとしています。
子育ての失敗談
ここで私が心理学と大きく関わることになる子育ての失敗談をお話しします。
先ほども触れましたが、娘たちは小さい頃から剣道を習っていました。成長するにつれ週6日の稽古、多い時で1日3回の稽古、それでも少ないと感じていました。
送迎の車の中では稽古の目標や反省会や試合ともなればなおさら気持ちが入りキツイ言葉での叱責、優勝しても褒めることはなく試合の運び方などでダメ出し、そんな事をしてきました。それが毎回繰り返されていました。
私も同じ競技をしていたのでついつい口を出していました。
私はその当時どんな気持ちでいたかというと、強くなってほしい、どの大会にも堂々と出てもらいたい、周りにいいなと思ってもらいたい、優勝すごいねと言ってもらいたいと思っていました。
これは私の自己顕示欲、承認欲求の現れだったのです。
この自己顕示欲とは、他人に対して自分を目立たせたい、自分の能力や存在について周囲にアピールしたい、要するに自慢したいという気持ちです。
承認欲求は、他者に自分の存在や考え方を認めてもらいたいという欲求で入賞ばかりする子を育てた私ってすごいでしょということになります。
心理学との出会い
そんな中、以前から私は心理学に興味があり本などを読んでいました。通信教育で勉強をやろうとこころみるのですが自分に合わなかったのです
単発の講習会に参加するのですがピンときませんでした。
そんな時、以前会った事があるみさちゃんとの再会がきっかけでこの心理学と2年前に出会いました。
仕事柄不登校の問題と向き合っていた時にととのえの講演会を聞きました。
そして自分の中で対面での講座や仕事での理解が深まるかも、この人から学びたい、ここで学びたいと深く強く思うようになりました。
子育てを振りかってみると
そうして心理学を学んでいるうちに自分の子育てを振り返ってみると、子供が小さい頃は自分に余裕がなく毎日時間に追われる生活をしていました。
フルタイムで仕事をして帰ってからは夕食の支度、食事を済ませてから稽古へ出掛ける。そんな中で競技に対する姿勢が次女の気持ちに寄り添う事が出来なくなっていました。
弱音を吐く事を許さず嫌なら辞めなさいと0か100の選択を迫っていました。稽古に行きたくないと言えば、じゃあずっと行かなくてもいいよと言っていました。これは白黒思考と言って物事を両極端に考えてしまう思考です。
娘が頑張って稽古を繰り返している姿を見ていて1回でもできなかったら何でできないの?と言ってしまい、すべてを無しにしていました。これは完璧主義思考で、必要以上に高い目標を設定して整った状態を目指す特徴や性格の事です。
今度の大会で優勝したら○○買ってあげる、○○してあげると常に言っていました。条件を満たしたら与えられるご褒美、これが条件付きのストロークです。
いつもこんな感じでした。
今、考えればこれは正しかったのでしょうか?
その当時はこれが正しいと思っていたのですが、心理学を学んだ今だからわかる、間違いなのです。
私は他の子より頑張っているものがあればそれで幸せになれるのだと思っていたし、それによって幸せになってほしかったのです。
確かに高段の先生はもちろん、色んな先生方やいろんな方から声をかけてもらえ他の子よりも特別な環境をたくさん与えてもらえました。
しかし、次女の気持ちはどうだったのでしょうか?
心理学を学んで気づいたこと
これは心理学を学ぶ前の出来事なので、どうアプローチしたのかよく覚えていませんし、いつどのようにして次女の行動が変わったのか、どう私たちが変わったかはあまりよく覚えていません。
しかし心理学を学んだからこそ、今思えば手探りで色んなことを実践して失敗をして間違った行動をしていたことに気が付きました。
だから機能不全に陥っていた私たちはまず夫婦での会話をたくさん持ちました(会話がなかったわけではありません)
今まで以上に話をして間違いを受け入れました。
お互いの価値観を子供に押し付けていたこと、子供の将来を決めつけ親のレールに乗せていたこと、子供の将来は子供の物とするとか、今後どう次女と接していくのか、私たちの考え方や方向性を同じにするとか、何か起きた時にはその都度話をしていく事などそうしているうちにコロナが大流行ということもあり次女との時間が増えたのもやり直す1つのきっかけでした
次女からのSOS
そしてもう1つ、これは高校在学中終盤の話です。
次女は私たちを困らせ、一緒にいる時間を確保していたようにも思えます。
今から思えばこの行動も次女からのSOSだと気づきます。
こんな状態での次女の高校の卒業式も不安定なまま出席させることはできないと判断して親子でどうしたらいいかを話し合い学校に掛け合い、決めました。
そして時間差の登校、別室での待機、式自体も別の場所からの参加、式終了後は友達や先生など誰とも会うことなく帰宅、そんな卒業式でした。
小さい時にはわがままを言わず、稽古に明け暮れ、親の言うまま高みを望み希望通りにやってきました。
自分の気持ちを隠し自分を見てほしい、愛してほしいと言えずにきたのだと今は思っています。
自傷行為にしてもSOSを気づいてほしい気持ちでいっぱいだったのです。
今でも次女の腕には傷が残っています。
それを見ると胸が痛みます。
そして今まで以上に次女を思いやることを大切にしています。
当時の私はこの心理学に出会っていなかったので本当に苦しくて辛く何もかも投げ出したかったのですが、今は自分の思考のクセを知りその中で変えていくことを日々頑張っているところです。
生活に認知行動療法を取り入れる
次女の事に限らず生活の中で認知行動療法を取り入れるようにしています。
認知行動療法とは、ものの受け取り方やとらえ方を変えることでストレスなど心の問題を軽くする方法です。
以前の私と言えば主人との日常会話でも完璧にできていなかったらすべてがダメ!!と言っていました。
主人もこの道具は自分で作ってみたけど本当のものはこんな風になっていないから駄目だと言い、私にこれはどう?と意見を求めることがたくさんあります。そんな時、以前の私なら「本当だ、これは違うやね」「あなたの言う通りダメなヤツやね」と言っていました。この会話は私も主人も完璧主義思考です。
でも今では「自分で作ってすごいやね、」「上手にできているよ、」「使ってみて不具合がないのなら、いいじゃない?」「使いやすさをとってみたら?」「まったく同じにできたらあなたはすごい人ねっ」と言えるようになりました。
主人もいつの頃からか「こんな感じでも自分が納得できれば上等だね」「ちょっと自分なりに工夫してみた」と言えるようになりました。
娘には、どんな理由があるにせよ大学の講義や部活は出るのが当たり前、休むべきではない、あなたは特待生なんだから部活に行って当たり前と言っていました。これはすべき思考です。
しかし今ではどうして休むの?とまず聞いて体調がすぐれない、用事できて時間にどうしても間に合わないなど理由から「そうか、そうなんだね、わかったよ」と柔軟に対応できる様になり、休むことも許せるようになりました。
そして娘とのよくありがちなLINEでも返信が返ってこなかったら、「何をしているんだろう?」「私たちの知らないことやっているのかな?」など悪いことばかり考えていたマイナス思考な私が、今は授業が忙しいかも、私もそういえばすぐに返信しない時もあるな、と自分を振り返ってみることができるようになりました。
いっぱい認知の歪みを持ち合わせていた私です。
他にも日常の会話の中から思考のクセを見つけ、考え方を変えてみると、自分の気持ちが楽になり、怒りに任せ怒ることもなくなり、落ち着いて話をする、聞くことができるようになりました。
そんなことをしていると夫婦間の関係も良くなりました。
以前はよくケンカをして家を飛び出すこともありましたが、今ではそれもなくなりケンカもしなくなりました。
そして夫婦の時間を大切に思うようになりました。お互いに笑顔で過ごすことが多くなりました。
子供との付き合い方にも変化が起き、ひとりの人として付き合えるようになったと思います。
以前の私は子供って自分の思う通りに動く、動かせる人と思ってい私でした。
自分中心の考え方しかできなかった私が相手の立場に立って、相手の気持ちを汲み取る努力をする私になりました。
そして今では親のために剣道をするのではなく、自分のため、自分自身が楽しく真剣に剣道に向き合い、気持ちも楽に部活や稽古に通っています。
そう気づき始めてから少しずつ親子間のひずみは和らいできたと思います。
今はとても穏やかに過ごせていますが今でも夫婦の悩みはつきません。次女の事が心配でここでもまだ私のマイナス思考が顔を出します。
育て直し
今、私は奈美先生からの提案で育て直しをしています。
この育て直しとは今までやってこなかった無条件での愛し方、それをやっています。
始めたころ、次女に対して愛情を持った言葉を口に出す事が出来ていなかったのだと気がつき自分にびっくりしました。どんな言葉でどう伝えてあげたらいいだろか?そんな事さえできていなかったのです。
最初は言えずにいた言葉が、次第にぎこちない声かけに変わり、今では考えなくても言えるようになりました。
例えば、『運んでくれてありがとう』、『手伝ってくれてうれしいよ』、『あなたのそのポジティブな考え方いいと思うしママも見習わないかんね』
こんなやり取りをしているうちに次女からも「車で送ってくれてありがとう」「時間がないのにごめんね」「うれしい」などと言ってくれるようになりました。
それに加え仕事についても『ママってすごいよね』『いろんな子供とかかわって』「ママみたいに人に寄り添えることができるってすごいね」などと言ってくれるようになりました。
だから今この育て直しこそが私のこれからの生き方が変わる時だと思います。子供の育て直しでもあり、私の親としても育て直しだと思います。
子育ては本当に大変です。これからも私たちの子育ては続きます。
いつまでたっても私たちは親です
私は次女の事があったからこの心理学とも出会えたのだと思っています。
人生に無駄なんてない、足りないものに気づかせてくれる、知らなかったら知ればいい、私のように後になって気づいてもいいと思いますが早ければ早く知って楽しい子育てができれば良かったと思います。
私は今後楽しい子育てやお母さんたちが苦しくないよう笑顔で子育てができるよう心理学を伝えていきたいと思います。
21年という長い時間をかけてできたひずみです。すぐに関係が良くなるとは思いません。先に言いましたが、これは次女にとっての育て直しかもしれませんが親の私にとっての大きな課題と一生の宿題だと思っています。
以上これで発表を終わります、ありがとうございました。
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